DESIGN OBJECTS
RIKI ROMAN CLOCK
Designed by Riki Watanabe
ローマ数字を使った時計は、書体の持つクラシカルなイメージ、直線のみの単調さ故、枠体や針を華やかにデザインする傾向がありました。
それに対し、ローマ数字の直線構成の美しさに注目し、書体を生かすため装飾を排し、その繊細なメリハリを研ぎ澄まし、シンプルな針のバランスと枠体を求めて1977年に生まれたのがこのクロックです。
発売当時、恐らく衝撃的であったその「そっけなさ」は、今となってはあたかもモダンクロックの基本のように感じられます。
敢えて塗られた時計枠体のゴールド色が唯一の装飾かもしれません。
Specification
品名 | RIKI ROMAN CLOCK |
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品番 | WR17-12 |
サイズ | φ251×d60mm |
重量 | 1,080g |
素材 | アルミニウム、ガラス |
種類 | 掛時計 / クォーツ |
運針 | スイープセコンド |
渡辺 力
Riki Watanabe
(1911 - 2013)東京高等工芸学校木材工芸科卒業。母校助教授、東京帝国大学(現東京大学)林学科助手等を経て、'49年日本初のデザイン事務所を設立。東京造形大学室内建築科、クラフトセンター・ジャパン、日本インダストリアルデザイナー協会、日本デザインコミッティーの創設に深く関わる。京王プラザホテル、プリンスホテルなどのインテリアデザイン、ヒモイス、トリイスツール等の家具、また壁時計に始まり日比谷第一生命ポール時計などパブリッククロック、ウォッチまで時計の仕事はライフワークとなった。ミラノ・トリエンナーレ展金賞、毎日デザイン賞、紫綬褒章など受賞多数。2006年、東京国立近代美術館にて「渡辺力・リビングデザインの革新」展を開催。